日本人がフランスで生活を始めたときに、まずたじろぐ習慣が、ほっぺたにチュッチュッとやるアレ。ビズ。日本では経験のない習慣だけに、なかなかなじめない人もいるようだ。逆にビスをすることに抵抗がなくなると、日本的なスキンシップには物足りなさを感じる人も多い。
今回のアンケート* の質問は、「例えば友人の友人や親戚なら、初対面の人でもビズすることに抵抗はない」かどうか。フランスで生活をしていると、信頼の置ける友人の友人とか、フランス人パートナーのいとこや兄弟とか、初対面でもビズする機会は多いので、結構慣れている人が多いことは予想されたが、集計結果は、76%の人が抵抗がないと答え、24%の人はやはり抵抗があると答えている。
抵抗がないと答えた人のコメントとしては、「ビズはいいと思うから」「かなり慣れたが、まだ一抹の不安が」「しなくていいなら、特に異性とはしたくない。ヒゲとか痛いし…」「今ではビズしないほうがびっくりする」「必要最小限にとどめているので、夫から『打ち解けない』と指摘されるが、自分に嘘はつけない」「ブチュと唇を直接頬につけられるのはイヤだ」「相手がフランス人、外国人なら」「たまに『日本ではビズしないのよね』と言われビズしないことも」「できるだけ頑張っている。以前せずに済ませていたら『僕が嫌いなのか』と言われたことがあったので」「女の人とは自然にビズになる」「アジア系の人にはしない場合が多い」「自分から率先してすることはない」「するのかしないのか判断に迷うことはある」などなど。
抵抗があると答えた人のコメントとしては、「フランス人でも遠慮するのでは。シャイな人が多いし」「いやなものはイヤ!! 好みの人だったら受け入れるが…」「誰にでもいつも抵抗がある。義務でやっている」「パーティの時は大人数で面倒臭い」と、なかなか奥が深いビズなのであった。(里)
*2008年4月 OVNI 編集部調べ。