【本】『シュークリームとひじき』洋菓子のヒロタ・パリ出店から「おかめ」、そして今。 2023-03-24 本 0 「洋菓子のヒロタ」の創業者、廣田定一(ひろた・さだいち)氏は、今から50年前、パリに店を開いた。かの有名なシュークリーム屋さんを日本全国に180店舗展開していた1973年のことだ。 千葉に生まれ、東京、横浜で製菓修業。「世界一になりたい」との思い胸に、戦争直後はマッカーサー元帥 [...]
「マティス。カイエ・ダール、1930年代の転換期。」展 2023-03-16 アート芸術 0パリ1区 Matisse. Cahier d’art ー Le tournant des années 1930 大晦日に生まれたアンリ・マティス(1869-1954)は、1930年、60歳だった。生まれた年と同じ干支に戻るので、日本では還暦を「第二の人生の始まり」として祝う。マティスは [...]
写真家アーウィン・ブルーメンフェルドにも苦難の時代があった。 2023-02-21 アートフランスの文化 0 Les Tribulations d’Erwin Blumenfeld, 1930-50 モード写真で知られるアーウィン・ブルーメンフェルド(1897-1969)だが、プロとして写真を撮り始めたきっかけは、オランダ在住時代に自分の革製品の店の経営が傾き、店の奥で客の肖 [...]
マイルス・デイヴィスバンドのギタリスト、John Scofieldの初ソロアルバム “John Scofield”。 2023-02-12 音楽 0 1982年から数年間マイルス・デイヴィスバンドで演奏して注目されたギタリストがジョン・スコフィールド。彼ならではの、独特のねばるようなフレージング、どこかずらしたハーモニーとかが好きだったのだが、その後はフュージョンものが多くなって、ちょっと遠ざかっていた。 昨年、ECMから7 [...]
ココシュカの、芸術家、人間としての成長を見せる展覧会。 2023-02-02 アート芸術 0パリ16区 Oskar Kokoschka Un fauve à Vienneオスカー・ココシュカ ー ウィーンの野獣 タイトルを見れば、ココシュカ(1886−1980)がフォーヴィズムの画家という印象を受けるが、ココシュカはどの流派にも属さない〈我が道を行く〉画家だった。展覧会は、ウィ [...]
アングレームBD祭、リヤド・サトゥフがグランプリを受賞。 2023-01-25 フランスの出来事フランスを知る本 0 アングレームで開催中の第50回・国際バンド・デシネ・フェスティバルで、フランス人の作家リヤド・サトゥフがグランプリを受賞した。 ブルターニュ出身の母親とシリア人の父親のあいだに生まれたサトゥフは、自身の幼少経験を『未来のアラブ人』シリーズ(全6巻)にコミカルに描き大ヒット。世 [...]
CD : ル・コンソールによる “Specchio Veneziano” 2022-12-16 音楽 0 フランスでもオリジナル楽器でバロック音楽を演奏する優れた音楽家が続々と誕生している。 この「ル・コンソール」というグループも、ヴァイオリンのラングロワ・ド・スヴァルトとド・バルドネッシュ、チェロのサルゼンシュタイン、ハープシコードのテイラーという4人の若いミュージシャンからなり [...]
社会的現実の深みに降り、自己を世界に開く。 2022-11-26 本 0 アニー・エルノー、ノーベル文学賞受賞。 2022年度ノーベル文学賞はアニー・エルノーに授与された。フランス人作家では16人目だが、女性では初めての受賞である。自伝的要素をもとに鋭い客観性を通して、修飾や隠喩を避けた簡素な文体で「現実の世界 le réel 」に迫るエルノーの作 [...]
フュースリー 夢と幻想の間で。 2022-11-25 アート展覧会芸術 0パリ8区 Füssli – Entre rêve et fantastique ヨハン・ハインリヒ・フュースリー(1741-1825)は、光と影の対比と人物の動きで劇的な効果を出すのがうまい。本展では、「夢魔」、「マクベス夫人」といった有名な油彩に加えて、繊細な水彩もあり、フ [...]
Marvin Gaye à Ostende 2022-10-31 音楽 0 ベルギー北の港町オステンド、その海岸沿いの遊歩道に、「ここは 『Sexual Healing』 誕生の地」と記され、マーヴィン・ゲイの顔が刻まれたプレートがある。 ロンドンのアパートで、離婚で苦しみ、ドラッグとアルコールに溺れていたゲイに、「ベルギーで休養しませんか」と声をかけ [...]