極右の国民戦線党のフィリポ副党首は、7月15日、人気スター・マドンナを「侮辱罪」でボビニー地方裁判所に告訴すると発表。前夜14日にフランス競技場で行われた世界ツアーコンサートの背景ビデオのなかに、額にナチスのかぎ十字が描かれた国民戦線のマリーヌ・ルペン党首の画像を挿入していたことが問題となった。ビデオには法王べネディクト16世、エジプトのムバラク前大統領のほか、ルペン党首のすぐ後には数秒間ヒトラーに似た人物が映されている。マドンナ側はコメントを控えているが、国民戦線側は、 表現の自由の名のもとに党首のみならず党の支持者の名誉までもを傷つけるような行為は許されない、と対決姿勢を崩さない。