今年の夏滞在したウエサン島で、散歩に出かけた友人が「見つけた!」と持ってきたのがカラカサダケlépiote élevée (coulemelle)。高さは35センチ、かさの直径は25センチもある。ウエサン島は林どころか木もない島だが、「草原の真ん中に白くひょろりと2本立っていたんだ」という。友人はさっそく、オーブンの目盛りを180度に合わせて点火。固い足はかさの下で切り取ってしまう。オーブン皿にバターをちょんちょんと置く。その上にキノコを、かさの裏が見えるように置いて、やはりバターを散らし、粗塩をさっと振って熱くなっているオーブンへ。15分ほどで焼き上がった。シンプルな料理だけに、どこかハシバミの香りのするキノコのおいしさが生きていて、拍手がわいた。