子供への精神分析治療の研究で名高いフランソワーズ・ドルト。昨年は生誕100周年でメディアもこぞって特集を組んだ。今回はドルト資料館のスタッフ、ソフィーさんに、初心者向けレクチャーをお願いした。 ドルトの思想の核となるのは? 子供も「一個の主体性を持った人間」であるということです。しかし彼女の思想を曲解し、「子供を王様のように扱う」ことと勘違いする人も多いので注意して下さい。 フランスでは、保母さんの対応からもドルトの影響を強く感じる気がするが。 70年代に彼女がラジオの子育て相談番組『Lorsque l’enfant paraît 子供が登場するとき』を通し、大衆的な人気を得たのが大きいです。今ではドルトの名前を知らない人でも、自然に何かしらの影響を受けているとさえ言えます。 ドルトが提唱した保育施設「緑の家」とは? 日本には「公園デビュー」という言葉があるが、「緑の家」のように、肩肘張らずに社会にママデビューできる場所がもっとあってもよさそう。最後におすすめのドルトの著作は? やはり世の中、子供より大人の都合の方が厄介ということか。本日はありがうございました。(瑞) ●緑の家のリスト www.francoise-dolto.com/liste.htm |
生涯にわたって信頼を寄せ合っていたフランソワーズ・ドルト(左)とジャック・ラカン。 Archives Françoise Dolto
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