冷夏とワニ。 2014-09-02 三面記事 0 日本ではお盆にあたる8月15日、曇り空の下、閑散としたカフェのテラスで『Le Parisien』を広げると、「1万4千頭のワニがロワシー空港の税関で差し押さえられた」という文字が目に飛び込んできた。ご存知のとおり、ワニはワシントン条約で絶滅のおそれのある動物として国際取引が規制 [...]
第1次大戦、いまだ終わらず。 2014-08-05 三面記事 0 第1次大戦の開戦からちょうど100年で、フランスは「回顧」モード一色だが、この大戦を過去の出来事としてではなく、「現実」として戦い続けている人たちが、実は存在する。 パリ北駅の近くを歩いていると、駅舎の前に「不発弾処理班」という警察のワゴンが停まっていて、何やら騒然としていた [...]
盗まれた答案用紙? 2014-07-18 三面記事 0 毎年6月中旬から下旬にかけて行われるバカロレア(大学入学資格)の試験。なかでも哲学の試験問題は、その年々の世相を反映していてメディアでもよく取り上げられる。今年の問題の一つは、受験生ならずとも大人でも頭を抱えてしまう難問で、「人は幸せになるためにすべての手段を講じなくてはならな [...]
モン・サンミッシェルを 一望できる家を建てたが…。 2014-07-08 三面記事 0 この話、家を新築したばかりの読者にはちょっと怖いかもしれない。 京都の鴨川に、日本びいきの元シラク大統領がパリのポン・ヌフと同じ意匠の橋を贈ろうとして住民の反対にあったことはよく知られているが、名所旧跡の近くに住む住民たちにとって、何かとややこしいのが住宅や建物の新築や改築の [...]
魚を食べなくなったフランス人。 2014-06-20 三面記事 0 国連食糧農業機関(FAO)の2009年の統計によると、世界で年間に最も多くの魚介類を消費している国は、インド洋の島国モルジブらしい。国民1人あたり年間で139キロも消費しているという。日本は56.6キロで第6位。フランスは33.7キロで12位だった。一見、日本は魚食大国のように [...]
裏声でも歌わぬ 『ラ・マルセイエーズ』 2014-06-03 三面記事 0 5月10日、奴隷制度廃止を記念する一連の式典でクリスティアーヌ・トビラ法相が国歌の斉唱を拒んだことが大きな物議をかもしている。 日本でも、橋下徹・現大阪市長が府知事時代に、職員に『君が代』の起立斉唱を義務づける全国初の条例を成立させて話題となったが、国歌にまつわるとなると、国 [...]
全仏チャンピオンでも「退場処分」! 2014-05-22 三面記事 0 中央がイリヤス・デメイエフさん。 先月16日、24時間耐久レースで有名なル・マン市に住んでいたチェチェン人の青年が、モスクワ行きの飛行機で強制送還された。2013年ブラジリアン柔術フランス大会の優勝者、イリヤス・デメイエフさんIlias Demayev(22歳)だ。昨年の10月 [...]
どこに行くのか移動遊園地? 2014-05-08 三面記事 0 強烈な色彩の綿菓子やかき氷、射撃の空気銃の音や呼び込みの口上、そしてジェットコースターの乗客の叫び声。パリのヴァンセンヌの森のルイイReuilly緑地で毎年春先から6月まで開かれるラ・フォワール・デュ・トローヌLa Foire du Trône。古くは957年に始ま [...]
オラの村はみんなが村長だ! 2014-04-16 三面記事 0 左がヴァンサン・ベイヤールさん。 井上ひさしの代表作『吉里吉里人』は、東北の小さな寒村が日本から突如独立して、直接民主主義の新国家を打ち立てるドタバタ劇を描いたユートピア小説だ。先月末に行われた市町村議会選挙では、フランスからの独立を宣言した自治体はさすがになかったものの、イン [...]
21世紀版ゴールドラッシュ! 2014-04-02 三面記事 0 「私たちの金は自然なり!」と書かれた反対派のプラカード。 クルーズ県リュサLussat市付近で金や銀をはじめとした、レアメタルの鉱脈があることが有望となり、昨年の11月、カナダ資本のコミノール社に、生産再建省から採掘許可が下りた。約300万ユーロの資金が投入され、200人の雇用 [...]