アルプス山脈やピレネー山脈、中央山塊などをもつフランスは、スキーを楽しむ人には天国といわれている。2月の冬休みにも家族連れでスキーに出かける人が多い。家族や友人同士でスキー場にあるアパートをレンタルしたり、早め早めに予約したホテルに何泊かして、一日中滑り続ける。パリからスキーエリアへのアクセスがちょっとおっくうという人も多いが、今年はスイスのジュネーブを拠点にしてみてはどうだろう。パリのリヨン駅からTGVで約3時間半でジュネーブに着く。ジュネーブといえば、国連欧州本部や世界保健機関WHOなど、さまざまな国際機関が本部を置くコスモポリタンな都市だ。
ジュネーブの中心部を少し離れると、すぐ目の前にジュラ山脈。映画『ジュラシックパーク』でおなじみの、恐竜の時代ともいえるジュラ紀 (Jurassic) の語源は、この地質時代の石灰岩の地層が至る所で露出しているこのジュラ山脈に由来する。
地元っ子にならって、ゆっくり朝食を取ってから、市内より車で約30分で着くクロゼCrozetのゴンドラ乗り場へ。天気のよい日曜日の午後ともなると、キッズからシニアまでリフト券売り場の前に列をなすことになるが、皆とくに気負った様子もない。午前中だけや、午後だけといった自分に合ったリズムで、家族や友人とほのぼのとスキーを楽しんでいる。ゴンドラ乗り場にあるレンタルスキーも子供から大人まで利用者が多いが、ここでも、スイス人気質が影響しているのか、ストレスなくスムーズに借りることができる。リフトの輸送力が充分だから、ほとんど待つこともない。
スイスとフランスの国境に架かるゲレンデは、初心者から充分楽しめるなだらかなコースが多い。標高1680mのモントワゼMonthoiseyからフランス側のレレックスL四exにかけては、長いダウンヒルコースと美しい木々に囲まれたコースがたくさんあり、一日いても飽きることがない。スイス側の斜面では、ジュネーブ市街、レマン湖、モンブランを正面にアルプス山脈を見渡すことができる。この壮大な景色を見に行くだけでも充分価値がある。のどが渇いたりおなかが減ったら、かわいいカフェ・レストランがスイス側に1軒、フランス側に2軒ある。
ジュネーブを拠点にもっと本格的にスキーという人は、ジュネーブから1~2時間くらいの範囲に、Morzine、Les Grandes Plati俊esなどの素晴らしいスキー場もあり、もちろんシャモニーも狙える。
ジュネーブ市内はクラブディスコ、バーなども多く、アフタースキーも充実。洗練されたショップやレストランが点在する落ち着いた街を散策する楽しみも捨てがたい。(高)スイス側の斜面。下方にはレマン湖やジュネーブの街並み、遠方にはモンブラン…
クロゼのゴンドラ乗り場。
ジュネーブならではの時計屋さん。
●交通
パリ・リヨン駅からTGVでジュネーブ直行、3時間25分。往復150€前後。
Crozet
23€(8h-)、19€(8h-13h)、22€(11h30-)、
20€(12h30-)、18€(14h30-)。
●レンタルスキー
大人12.5€~/子供8€~
(いずれも1日料金)。
●ジュラ山脈Monts Jura観光サイト:
www.monts-jura.com
Genève
●スキー用品
Penseyres Sports :
7 rue de Neuchâtel CH1201 Genève
www.penseyres-sports.com
●ホテル
Hôtel Auteuil Genève ★★★★ :
33 rue de Lausanne CH1201 Genève
tél +41 (0) 22 544 2222
fax +41 (0) 22 544 2299
www.manotel.com/fr/auteuil/index.php
w 200スイスフラン~。
Hôtel de la Paix ★★★★★ :
11 quai du Mont Blanc CH1211 Genève
tél +41 (0) 22 909 6000 /
fax +41 (0) 22 909 6001
www.hoteldelapaix.ch
w 400スイスフラン~。