パパはドイツ人カメラマン、ママは日本人ジャーナリスト。田中沙鴎・ステラ(Saou Stella TANAKA)ちゃんは、川崎生まれのパリ育ち。ドイツと日本の二重国籍を持つ10歳の女の子だ。現在、CM2(小学5年生)で、ヴァンセンヌの森に近い12区の自宅から、大好きな学校に毎日通う。趣味は2年前から課外活動で始めた演劇。将来は女優志望だ。
ハーフで得したと思うのは、「ドイツとか日本とか、いろんなところに行けること。嫌なことは別にない。学校でからかわれることもほとんどない」。両親のおかげで日本語とドイツ語がわかるけど、自分の気持ちが一番伝えやすいのはやっぱりフランス語。「夢もフランス語で見る。日本語はね、夢に出てくるのはすごく珍しい。ドイツ語もいっしょ」。
沙鴎ちゃんの好きなものは、猫と犬、納豆、笛を吹くこと、漫画、切手とコイン集め、テレビTF1の『ビデオ・ギャグ』、『ハリー・ポッター』、面白い人が好きだからジム・キャリーとミスター・ビーン。ボーイフレンドにするならドイツの子がいい。「何でかわからないけどドイツの子はかわいいの。ドイツのオーパ、オーマ(祖父母)の家の周りにいる子たちは、フランスの友だちと違って、うるさくちょっかいかけたりしないし、サンパなの」学校で鬼ごっこやお店屋さんごっこをしたり、親友ジュリーと、プレイモービルやシルバニア・ファミリーで人形ごっこをするのも好き。
最近楽しかったのは、庭園のラビリンスで遊んだこと。悲しかったのは、祖父母が送ってくれた誕生日カードに描かれたハートの赤色が、黒い枠からはみ出していたこと。「これを見ると、オーパとオーマがかわいそうになっちゃうの」
さて、マドモワゼル沙鴎に最後の質問。願いごとが一つ叶うとしたら?「今、いちばん欲しいのは自分の部屋。でもIl n’y a pas de probleme dans ma vie!(今の生活、特に問題はないの)」(瑞)