前号に続き、14区にもう一軒、音楽を楽しめるお店を見つけた。シャンソンが大好きな夫婦が20年前に始めたシャンソニエAu Magique。 ご主人のアベ氏が自分で作詞、作曲をし、自ら歌う。奥さんのマルティーヌさんはカウンターの中でお客さんの話し相手をしながら、飲み物や食事の準備をしたりと二人三脚で夜だけお店を経営。二人とも本業は建築家。今でも仕事は続け、現在はノルマンディーにある道場の建築を手掛けているという。 Pernety駅から3分ぐらいのところにあり、一見すると普通の小さなビストロ風。左奥のドアを開けて地下に下りていくと、20人もはいるといっぱいになってしまうスペ−スがある。まるで自宅の地下室のような雰囲気だ。毎週金、土曜日はご主人のアベ氏がステージにたつ。水、木曜日は「自分たちの子供と同じ世代の若い歌手が発表する場にしたい」という考えのもとに、新人歌手のコンサートがプログラムされている。 1階は高い天井を利用し、壁全体が展示スペースにもなっていて、常連客や知人のアーティストの作品で飾られている。音楽や美術を通して、ジャンルや世代にとらわれずに、いつも新しい発見やコミュニケーションを楽しむことができるシャンソニエだ。 食事はソテーなどの一品料理が一種類だけ(7.40€)。飲み物は2.50€から。演奏は、水、木曜は21時半、金、土曜は22時半から始まる。出演者へは最低5€をあげることになっている。(尚) |