“写真月間” は11月。でも実際は9月末から来年の2月までスケジュールはぎっしり。ブック・デザイナーの (稲)さん、アーティストの (麦) さん、フォト グラファーの (松) さん、作曲家の (Jan) さんが、すでに始まっている写真展へ出かけて来たので、さっそく感想を聞かせてもらった。
写真機の前に何秒間もじっとしていなければならなかった時代から、”写せるもの” “写そうと思うもの” は変化した。世界中の写真家が残してくれた様々なイメージが、また秋のパリにあふれる。きっと、遠くで起きた出来事がまるで手に触れられるように感じたり、思い出の引き出しが勝手に開けられてしまったりすることだろう。
(c) Johan van der Keuken “Les corps…”
(c) Jim Dine “Hand and Crowl”
2年ごとの11月、早くも10回目を迎えたパリ写真月間。パリから発信されたこのイヴェントは次々に世界中へひろがり、バルセロナ、ベイルート、モスクワなどでも開催されるようになった。間もなくシンガポールにまで飛び火するそうだ。永遠に文化的中心都市として君臨したいパリの面目躍如といったところか。今回のテーマは、Enfermememt(閉じ込め)/ Intimite (親密さ)/ Evememt(事件)の3つ。写真が発明された一世紀半前から比べると、技術は信じられないほど進歩した。コンピュータを使った画像処理も今や特殊なものではなくなった。だからといって150年前に誰もが驚いた “一瞬を永遠の時に変えてしまう” という写真の魔力が消えるわけではない。すでに始まっている展覧会にさっそく足を運びながら、見逃したくない写真展の数々を紹介しよう。
(仙)