オランド大統領、ヴァルス首相、関係4閣僚は6月3日、アレヴァの原子炉部門 (アレヴァNP)をフランス電力 (EDF)が買収する計画を承認した。2014年度に48億ユーロもの純損失を計上したアレヴァを救済し、仏原子力産業をEDFを軸に再建するのが目的だ。EDFはすでに持株会社アレヴァに20億ユーロ規模の買収案を提示しており、1カ月後をメドに両者の合意が成る予定。EDFがアレヴァNPの主要株主となり、アレヴァが25%程度を保持、中国核工業集団(CNNC)やエンジー(旧GDFスエズ)なども資本参加するとみられる。さらに、アレヴァ株87%を保有する国は数十億規模の資金を注入する。赤字の主要要因であるフィンランドでの欧州加圧水型炉 (EPR)建設の遅れを取り戻し、激化する国際競争をEDF率いる仏原子力産業が乗り切るため、国はここが勝負と見ているようだ。(し)