マルチメディアのフナックと家電販売のダーティーは両社合併の条件で11月6日に合意した。ダーティー株37株に対してフナック株1株を交換する形でフナック側がダーティーを買い取る。フナックは9月末に1対39株のオファーを出したが、ダーティーが改善案を要求したため、フナック側が譲歩し、9500万ユーロまでの現金支払いも受け入れた。ダーティーは現在の自社株価を47%も上回るオファーに満足なようだ。フナックは2013年まで経営が悪化していたが、リストラや商品の多様化によってこの2年で株価が3倍になる回復ぶり。一方、ダーティーは35億ユーロの売上げに対して純利益は1400万ユーロと低く、この1年で株価が22%下がった。2つの店名を残しての合併となるが、総売上70億ユーロの文化・電気製品の小売チェーンの誕生で、小売業界の集中化にますます拍車がかりそうだ。(し)