生きている街を 常に感じる。

イヴォン・シャテニエさんのアルバム。イタリア語でカヴァーしているものもある。
イヴォン・シャテニエさんのアルバム。イタリア語でカヴァーしているものもある。

Les Halles界隈(1区)

 イヴォンさんは、パリのど真ん中レアール地区に住んで10年。メトロ嫌いな彼にとって、仕事も遊びもすべて徒歩で行けるのが何よりであるという。イヴォンさんが住むのは、自動車侵入のない歩行者天国区域。アパルトマンを一歩外に出れば、パリのみでなく郊外や地方から来る人々、そして世界中からの観光客たちが行き交う。街が生き生きと活動しているのが常に肌に感じられるという。突然夜中に食事に行きたくなっても問題なし。ジャケットを羽織って下に降りればカフェやビストロがいつでも待っている。暇ができたらフラッとポンピドゥ・センターに行って展覧会を見る。そんな生活スタイルが非常に気に入っているそうだ。
 イヴォンさんは、長年音楽プロデューサーとしてジャンヌ・マスやアマンダ・レア、コーラ・ヴォケール、アニー・グールドほか大物ミュージシャンのアルバムづくりを手がけてきた。しかし10年程前から自身で曲を書いて歌うようになり、5つのアルバムを出した。
トリアノン、アルハンブラ、カフェ・ドゥ・ラ・ダンスなどパリでのコンサートの他、ヨーロッパの町々はもちろん、日本でも公演したことがある。パリの景色を脳裏に思い浮かべさせる叙情詩と、優しくささやくような甘い歌声は、私たちがイメージする「これぞシャンソン!」である。音楽もファッションもフランンスらしさが見当たらなくなってきたこの時勢だが、イヴォンさんの歌には、人々が忘れかけていた純フレンチタッチがよみがえる。とはいえ決して古くさくなく、ルックスだってお洒落そのもので男前。そろそろこんな歌が恋しくなった頃だから、しっくりとライヴで聴いてみたくなる。
 レアールのフォーラム・ショッピングセンターは1983年にパリ中央卸し売り市場跡に建てられたものだ が、30年後の現在のセンターは大改装中である。「あともうちょっとの辛抱だけど、芝生の公園スペースを含め素晴らしくなるに違いないよ!」とイヴォンさん。(久)

●Librairie Parallèles

 中古ビニール盤&CD。書籍は新品を扱う。古い物は40年代から、70、80、90年代は豊富な品揃い、現在のものもマニアが喜ぶチョイス。奥のワクワクスペースに行って掘り出し物を見つけるのが大切とイヴォンさん。20年来通う店である。1972年創業。10h-19h。日休。
47 rue Saint-Honoré 1er  01.4233.6270
●CANAL6

 レアールにこんな店! と驚かされる骨董屋。通りかかる度に何か面白い物を入手していないかとイヴォンさんはチェック。陶器、カトラリー、クリスタルグラス、家具、美術品など店からあふれるほどの品揃えが毎週変わる。11h-19h30。日休。 
49 bd Sébastopol 1er  01.4233.2246
●HEMA

 ここ数年フランスにも店舗数が急増中、オランダ発の総合雑貨店。インテリア家庭雑貨全般、化粧品やベビー&子供服など可愛いデザインなうえに手頃な値段が人気。イヴォンさんのお気に入りはそのなかでもお菓子類。店頭に並ぶポップで鮮やかな色づかいのお菓子を見ると見過ごすことができないという。
10h-20h。日休。
120 rue Rambuteau 1er   01.4508. 0927

レアールを望む美しきサントゥスターシュ教会。

レアールを望む美しきサントゥスターシュ教会。

地域のシンボル的カフェ、〈良き漁師たち〉と〈静かなる父〉。

地域のシンボル的カフェ、〈良き漁師たち〉と〈静かなる父〉。

イノサンの泉〉。同名の教会、墓地を経て16世紀半ばに泉となった。

イノサンの泉〉。同名の教会、墓地を経て16世紀半ばに泉となった。