若手歌手が住むベルリン風カルチエ。

運河沿いの賑わうカフェ。

運河沿いの賑わうカフェ。

Jaurès-Laumière界隈(19区)

 彼女の名前はジャス。Jascintheジャサント、ヒアシンスの花という素敵な名前の愛称である。ジャスは今注目されているシンガーソングライター。パリ市内のバーで歌っていたが、2年前より地下鉄構内でも歌っている。地下鉄といっても車両内の流しとは違う。RATPの厳選な審査をくぐったミュージシャンである。大学で歴史を学び、演劇も習ったジャスは常に文学と深く関わり、彼女の詩には映像や風景が豊かに描写されている。
 ジャスは全ての演奏形態に興味をもっている。移動を目的に地下鉄構内を歩く人に向けて演奏することは『挑戦』だ。コンサートホールやバーに来ている客とは受け状態が全く違う。それだけに行きすがりの人の心を射止めた時は、アーチストとしてひと際の喜びを覚えるという。また、他では決して触れ合うことができない人との予想外の出会いもある。地下鉄で歌う経験は、一人芝居と観客との間に特別な関係を作り、彼女の人生に特別なものを与えたそうだ。
 今後ニューヨーク他、外国の都市でも多くのコンサートが予定されているが、時々パリの地下鉄で歌うことは続けていきたいという。
 ジャスの住むカルチエはどんなところかと尋ねると「パリの中のベルリンのようなところ」という。アンダーグラウンドでオルタナティブ、クールでリラックスしていて決まりの役割だけでなく多面性をもつ、庶民的で移民もいて若いアーチストたちがどんどん移り住んで来るアクティブな地域だそうだ。「ベルリンの街の自転車屋が夜になるとバーに変身するような自由さを感じるところよ」。例えば数年前にできたマルチカルチャースペース『104』では、ストリートダンサーが踊り、役者が台詞の練習をしたり、一つの空間であらゆる人が自由に表現するところ。そしてジョレス駅近くのロトンドから見る運河の広がりは、パリにいながら違ったパース感覚を感じられるのがお気に入り。ジャスの聡明な視点と豊かな表現で、この界隈に多くの魅力と可能性が秘められていることを発見した。(久)
声、ルックス共に魅力たっぷりの jaSz。
6月14日20h、パリSunsetで公演。来日公演予定(入場無料):
6月20日19h30、代官山蔦屋書店。
6月21日18h、アンスティチュ・フランセ。東京『音楽の日2014』。
6月22日14h 、タワーレコーズ横浜ビブレ。
写真左下:6月25日、アルバム「Métro」
ランブリング・レコーズより発売。

●Bar Ourcq

 運河沿いのターコイズブルーの店はジャスの理想のバー。ビール片手に店が備えているペタンクや各種ゲームを楽しむ人で河岸は賑わう。店内では、DJを聞きながらカウチでパソコンに没頭する客などさまざま。グラスワイン2.5€、ミントティーはなんと1€。カウンターでは自由にチップスなどサーブできる。15h-0h
(金土は2hまで、日22hまで)。月火休。
68 quai de la Loire 19e  01.4240.1226
●謎の木造住宅 Chalet Parisien

 何の特徴もない所に突如出現する山小屋風木造住宅。19世紀末に建てられたものらしい。取り壊される計画もあったが、なんとかそれを免れた。「?」と思わず立ち止まってしまう不思議さ。この異次元さがたまらないとジャス。内部見学不可。
103 rue de Meaux 19e
●Café Mama Kin

 店名はエアロスミスの曲に由来。運河北の橋のたもとに煉瓦造りの三角形の店。地元で有名なグラフィストの大フレスコが印象的。クールな二人のオーナー、リラックスした客。ジャスもよく歌っていた。ロックだけでなく音楽全般選曲よし。
11h-19h30/金02h迄/土17h-2h。日休.。
13  rue de Thionville  19e   09.6681.3124

Ourcq通り沿い名物 ストリート・グラフィティ。

Ourcq通り沿い名物 ストリート・グラフィティ。

© ChristianVarasMatta

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