フランス人もウサギを切り分ける時は、肉屋(ふつう鳥肉屋 volailler)に頼んでいる。すると頭têteを切りはずし、おいしい肝臓foieを取り出し、前肢patte、モモ肉cuisseを切りとり、胴体rèbleを肉の付き具合が均等になるように三つくらいに切り分けてくれる。それも大きな包丁でバサッバサッとではなく、鋭利な中型の包丁で、関節の切れ目切れ目を切りはずすように切り分けてくれるはずだ。というのもウサギの骨をたたき割ると、鋭くとがって、食べるときに危険!
ウサギ肉はトリ肉に似ているが、トリのように脂肪に富んだ皮がない。そこで、身がパサパサしないように、ベーコンやラードなどの脂で炒めてから、弱めの火加減でフタをし、じっくりと火を通すとうまい。味はかなり淡泊なので、エシャロット、タイム、ローズマリー、マスタード、ニンニクなどを組み合わせ、その香りや風味をうまく生かして調理することが大切。(真)