クリスマスにミラと一時帰国。 N° 624 連載コラム 2008-01-15 今まで子供を連れて何度か一時帰国をしてきたが、いつも季節は春か夏。ミラは日本の冬を知らない。ちょうど日本の友人が、毎年凝ったクリスマスパーティを開いていて、参加の案内がくる度に行けずに歯がゆい思いをしていた。そこで今年こそは参加しようと思い立ち、クリスマスを挟み、計10日間の日程で東京に戻る。 パーティでは仮装が義務なので、私とミラはサンタのコスプレに挑戦。参加者の中には、電飾を巻き付けた人間クリスマリツリーや、宮崎県知事になった時の東国原スタイル(スーツの上に作業着)などの名コスプレも。子供も多く、ミラにとっては日本の子が話す生の日本語に触れる良い機会になった。パーティは美味しい料理に加え、クイズ大会、ビンゴ、プレゼント交換、コスプレ投票と盛りだくさん。親子初の日本のクリスマスを、心ゆくまで楽しんだ。 さてその後は、散歩がてら百円均一やスーパーをひやかし、夜は銭湯通いの地味な日々。すでにフランスでの生活がリアル、日本での生活が非日常な自分には、こんな小市民的生活ですら、まぶしく、はかなく、いとおしい。そして自分は今、日本から距離だけではなく、実感としてずいぶん遠く離れた場所で生きていることに、(雑音と誘惑が多過ぎるこの国に戻りたいとは思わぬが)郷愁に似た思いもこみ上げる。将来ミラにとって日本は、どんな存在になるのだろう。(瑞) Share on : Recommandé:おすすめ記事 ミラとバカンスに出発した。 当たり前、とは限らない。 限りなく義務に近い寄付。 重過ぎるカルターブル。 スポーツウェアで登校。 ミラがラブレターをもらった。