臓物料理をもりもり食べて寒さを乗り切ろう。

1990年代に英国を中心にまん延した狂牛病のせいで、「危険だ」「ゲテモノだ」「流行おくれだ」と、一時はそのイメージをすっかり地に落とした臓物。売れ行きも45%減ってしまい、90年代初めには全国に500軒あった臓物店が、少しずつ姿を消し、今では200軒までになった。軽やかなヘルシー志向が高まる昨今のパリ、その名を聞いただけで胸の辺りに不快感を覚える人がいるが、美食快楽に情熱をささげる臓物愛好家たちは、長い間、肩身の狭い思いでひっそりと暮らしてきた。2002年の英国牛解禁を機に、臓物業界は大きく揺れる。狂牛病騒ぎを経てよみがえった臓物は、一昔前の労働者階級の食べ物というイメージを脱ぎ捨てつつある。「臓物はシック」、「臓物はおしゃれだ」とマスコミに登場。臓物業界は臓物のもつ、露骨で生々しいイメージを改革しようと、呼称を変えたり、見た目を変えたり、試行錯誤のまっ只中だ。これには愛好家だけでなく「異文化」や「異食材」へ興味津々の若い世代も一役買っている。
この特集では、関係者たちの声を交えて、頭肉から豚足まで、臓物から広がる美味の世界をじっくり探ってみよう。忘れられた食材の復活を祝って!(咲)

文・写真:魚住咲子

 

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