OVNI 553 : 2004/10/15

「欧州憲法批准はトルコEU加盟問題とはいかなる関係もない。(…)最近、トルコは人権に関して、おおいなる努力を払っているし、トルコがEUに加盟することは我々にも利益をもたらしてくれるだろう」
10月1日、欧州議会でシラク大統領。

「私たちが4日間で(記者2人の)解放を達成できなかったといって、大騒ぎしなくてもいいのでは。他の人たちは43日間かけてもたいしたことはできなかったのだから」
10月2日、ダマスカスで
ディディエ・ジュリア代議士。

10月8日、シェルブール港に米国からの兵器用プルトニウム140キロ入りコンテナを積んだ船が着いた。
翌日、南仏のブッシュ・デュ・ローヌ県、カダラッシュにある原子力発電所まで、その燃料用として、厳重な護送のもと陸上輸送された。
グリーンピースなどの環境保護団体は安全性が保証されていないとして、この輸送に強く抗議。

34%・18%
Sofresが9月24日に発表した世論調査によると、フランス人の34%が欧州憲法批准に賛成と答えた。反対は18%。社会党内で賛成か反対かで議論が高まっているが、同党支持者の41%が賛成、14%が反対と返答。

16分・ 38分・40分
〈健康のための予防と教育〉国立研究所Inpesは、1996年に続いて、2002年に行ったフランス人の食生活全般についての調査結果を発表。それによるとフランス人が朝食、昼食、夕食にかける時間は、それぞれ16分、38分、40分で6年前と変わっていない。食事の品数は、昼食3品、夕食2品と一品ずつ減った(前菜の野菜やデザートの果物が減ったため)。一日5種類以上の野菜か果物をとることが奨励されているが、これを実行しているフランス人はわずか10%。水は、ミネラルウオーターしか飲まないフランス人が、1996年の1/3から1/2以上と急増。また、朝食時は1/5、昼食時は1/3、夕食時は半数以上の家庭がテレビを見ながら食事をしていることも判明。目覚ましいのは、オリーブ油の消費量で、6年間で86%増。

●失業ふたたび増加
 7月に0.5%下がった失業率が、8月には逆に0.5%上昇。失業率は9.9%、失業者は245万3100人に。5月から7月にかけての経済成長率が予想を上回る0.8%だったにもかかわらず、中小企業などがまだ雇用をためらっているため。
●10倍のモルヒネで、少年死亡。
 9月28日、リヨン市近くの病院で、2日前に虫垂炎の手術を受けた12歳の少年が、痛み止めにモルヒネを処方されたが、10倍にあたる50mgを注射されて死亡。看護師が、容器の形がそっくりの1mg入りと10mg入りのアンプルを取り違えたことが原因。
●欧州憲法批准とトルコ加盟問題
 トルコのEU加盟に関する交渉を開始するかどうかについてのEU25カ国首脳会議が12月17日から開かれる。交渉が開始されてもトルコの加盟は2015年以降となるが、フランスでは、これに反対する人が過半数以上を占めている。来年末に予定されている欧州憲法批准国民投票で、このトルコ加盟問題が批准反対の方向に働くことをおそれるシラク大統領は、トルコのEU加盟が具体的になった段階で、加盟の是否を国民投票にかけると、10月1日、欧州議会で演説。
●凱旋門賞
 10月3日、パリ近郊ロンシャン競馬場2400mのコースで凱旋門賞が争われた。ティエリー=ジレ騎手が乗った3歳馬バゴが優勝し、約90万ユーロの賞金を獲得。
●当座預金口座にも利子?
 EU圏内で当座預金口座に利子がつかないのはフランスだけだが、10月5日、欧州裁判所は、このフランス各銀行間の取り決めは違法と判断し、ほかのヨーロッパ各国(平均利率0.1%から0.75%)にならうように指示。これと引き替えに、銀行側は小切手使用に手数料を求める方向へ。
●イラクの仏人記者解放難航

 8月20日、イラクのナジャフ付近で武装集団に拉致されたフランス人記者、クリスチャン・シェノとジョルジュ・マラブリュノ解放のため、ディディエ・ジュリア代議士はシリアに飛び、フランス政府とは別個に交渉に当たっていた。10月1日、同代議士は解放間近と発表したが、その舌も渇かぬうちに、「アメリカ軍の重なる爆撃のために両記者の移動が不可能になった」とダマスカスで記者会見。バルニエ外務相は「解放に向かって交渉していた政府の努力が、ジュリア代議士によって帳消しになった」と非難。ところが、その後、シリアのフランス大使館がジュリア代議士のビザを申請していたことが判明。同代議士の行動を黙認していた政府が、交渉難航の責任を押しつけたのでは、という声が上がっている。
●ジャック・デリダ死去
 ポスト構造主義の哲学者で「脱構築」理論で知られるジャック・デリダが、10月9日未明、膵臓ガンのためパリの病院で亡くなった。74歳。