恐怖特集

 

 

恐いけど観たい! 

思わず背筋がゾッとする極上ホラー映画二本!!

 

 

スクリームやジョン・カーペンターの新作で、ブレイクしそうな気配のホラー映画ブーム。血がどぴゃーと出るシーンや内臓が爆発するスプラッターなところなんて、アホらしすぎて思わず爆笑してしまう。本当にこわーいホラー映画は、実はとっても少ない気がする。そんな中で二本、恐すぎて観た後一人で夜トイレに行けなくなってしまう作品を紹介しよう。


● ジェイコブス・ラダー(90) どの映画評論を読んでも、この作品はホラーというジャンルから外されて、SFやサスペンス映画などとよばれているのだけれど…。どう呼ばれようと、恐いものは恐い。 ベトナムの戦場で重傷を負った主人公ジェイコブ・シンガー。帰環したのち、どうやら自分の部隊は、政府が密かに開発していた秘密の薬を使用させられていたことに気づく。その副作用が精神を混乱させ、彼に悪夢を見させる。彼はその薬の秘密を暴こうとするのだが…。第二次世界大戦の際に、ナチスや日本軍の間で行われていた、人体実験を始めとする事実を考えると、あながちこの物語もフィクションとは呼べないような気がしてくる。いわゆるホラー映画のお約束、ゾンビが人間の内臓を食べたり、ノコギリで頭を真っ二つというのはないのだけれど、逆に淡々と語られるジェイコブの悪夢にぞっとさせられる。これが「フラッシュダンス」や「危険な情事」を撮ったのと同じエイドリアン・ライン監督の作品とは思えないほど凝っている。 ちなみに、フランス語のタイトルはEchelle de Jacobで、主なヴィデオレンタル屋で貸し出しています。


● Cure(97) 黒沢清監督は、去年のFestival d’autom-neの際に紹介されたので、彼の作品をパリで見た人もいるかもしれない。この監督は、ホラー映画の基本をしっかり理解していて、日本のホラー映画監督ナンバーワンは間違いなし。 役所広司扮する主人公は、重度の神経衰弱の妻を重荷に感じ、その逃避から刑事の仕事に明け暮れる毎日。ある奇怪な連続殺人事件を捜査していくうちに、その核心となる魔力に立ち向かっていく。得体の知れない伝染病のように一人、また一人と悪魔にとり憑かれていく物語の展開も、最後に一件落着と思いきや悪魔の根元は絶滅していなかった、などというエンディングを取っても、正にホラー映画の基本をきっちり守ったお手本のような映画。「Xファイル」のような物語の展開が人気の秘密かな? 残念ながらフランスではロードショー化されてません。もちろんビデオもこちらでは出ていないので、これからフランスで劇場公開されることを期待したい。


■ Fantomes7月22日から9月6日までCinématheque françaiseで組まれている「お化け特集」で、上記二作以外のホラーも楽しみたい。恐怖よりも幻想的な美しさが印象的な小林正樹監督の「怪談」、少女アナの妄想の世界がファンタスティックなヴィクトール・エリセ監督の「ミツバチのささやき」、面白いのになぜか私はいつも途中でウトウトしてしまうアンドレイ・タルコフスキー監督のSF映画「ソラリス」、ジャック・ニコルソンのあの顔が忘れられない「シャイニング」(怖い映画の代表作だ!)など、様々な形態のお化けが紹介されている。

(章)

Cinématheque française; 42, Boulevard de Bonne Nouvelle 10区

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