仏大統領はアンタッチャブル ? RPR職員”架空雇用”疑惑

 前首相で現ボルドー市長ジュぺ氏が、パリ市財務担当助役及びRPR (共和国連合)幹事長職を経た後、総裁を務めた1988~95年に、RPR常勤職員18名を建設業数社の他、パリ市に雇用させ、1万~2万5千フランの架空給与を受けさせていたとして「公金横領」「背任共犯・隠匿」「不当利益取得」等の容疑で 8/21日、3人のRPR元財務担当者とともに取り調べの槍玉に上がっている。
 たしかに80年代後半まで政党資金・献金に関する規制はなかったのだが、1988年に初めて政党資金の公開化と、議席をもつ政党への援助金支給令 (議席数比例額。90年以降は全政党へ) が布かれ、95年に法人・企業・団体からの政党や議員への献金が全面的に禁止されている。
 ジュペ氏は「党職員の”架空雇用”は政治資金の法文化の過渡期にあったためと、どの政党も架空給与や企業の献金によって活動資金をまかなうのが慣例だった。責任はすべて自分にある」と弁明。だが94-95年シラク・パリ市長の大統領選挙運動員にもパリ市から給与が払われたことや、ジュペ氏が彼の協力者をパリ市の監査役に抜てきするようにと、シラク市長に伝えたメモに”C”のサインが入っていたことなど、RPR党とパリ市の癒着ぶりは否めない。ジュペ氏は、この問題にシラク大統領は一切関係ないと、主張するが。
 元実習生との不倫疑惑で大統領が裁判にまでかけられる米国とは異なり、第5共和国憲法は「大統領は大反逆罪の場合以外、職務の行使において行った行為について責任を負わない」としている。在任中、仏大統領は処罰を受けることもない。が、免責特権は任期中だけ有効で、退任後に大統領就任以前にさかのぼる容疑で捜査の対象になる可能性もあるわけだ。
 その意味でもシラク大統領は是が非でも2002年大統領再選といきたいところ。それまではジュペがスケイプゴートとして立ち回ってくれる ? 予審判事の机の上にはその他 、シラク市長時代にまかれたHLM公団汚職疑惑等の資料が山と積まれており、シラク大統領が王政の名残でどこまでアンタッチャブルでいられるか、憲法の曖昧性や司法と大統領の関係が問われていきそうだ。

(君)

 


 

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