カイエ・ド・ドレアンス。

黄色いベスト運動が体系化され、全国から人が集まるようになった仏東部コメルシーの広場で。ここにも陳情書があった。

 区役所に入ると、右手の小机にノートが置いてあった。表紙には「Cahier de doléances 陳情書」と書いてある。ページをめくれば「富裕税の復活」、「物価は上がるが年金は少なくなるばかり」、「議員の特権廃止」、「議員は正直で模範的であるべき」、「市民のイニシアティヴによる国民投票(RIC)で公共のことを決めたい」、「大統領辞任」、「購買力アップ」などと綴られている。誰でも意見を書くことができるノートに、数ページにわたって不満を書いている人もいる。昨年11月に始まった「黄色いベスト」運動を受けて小さな自治体が置くようになった陳情書。パリでも1月半ばには区役所や公共施設に置かれるようになった。

 フランス革命前、1789年の春。聖職者、貴族、平民からなる三部会を開くにあたってルイ16世が国民の意見を知ろうと全国から集めさせたという6万におよぶカイエ・ド・ドレアンス。そこには特権階級の免税特権をなくし、公正な課税方法をもとめる声が多かったという。陳情書の起源は1247年、ルイ9世の時代にまで遡れるそうだが、1789年のものは今の陳情書の内容に似ていると多くの人が指摘している。

 陳情書は、今行われている「大討論」と並行して人々の声を集め、3月半ばには大統領や政府に提出されるという。それからどうなるのか?この市民運動から目が離せない。(六)


 

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