世界230の航空会社を会員に持つ国際航空運送協会(IATA)の総会が6月7~8日にベルリンで開催された。IATAが開催前に公表した予測によると、世界の航空業界は今年度25億ドルの黒字を計上し、2年後には赤字を解消するという。2000年以来、計500億ドルの累積赤字を出してきた航空業界は、今年は前年比で旅客輸送が9%、貨物は26%も伸びるという明るい見通しで、航空運賃上昇や燃料費低下によって、バランスシートは改善の方向にある。しかし、地域によってばらつきがあり、今年黒字予想のアジア=太平洋、南米、湾岸地域に対して、欧州航空業界はアイスランドの火山灰による欠航やストなどによって28億ドルの赤字予想。エールフランス=KLMも今年度は3億ユーロの赤字が見込まれている。
しかし、5月の業績は快調で、景気が回復すれば、最近発表されたロワシー=シャルル・ドゴール空港の「S4ターミナル」新設が十分に生かされることだろう。この新ターミナルは2012年第3四半期オープン予定。AFを含むスカイチームの乗り換え時間が大幅に短縮され、延べ780万人の旅客増に対応するとか。(し)