航空機のダッソー・アヴィアシオン社は、9月から来年2月までの半年間、1カ月に約1週間の割合で部分的に操業停止することを6月23日に発表した。これによって全従業員8400人のうち、37%に当たる3000人が一時帰休になる。一時帰休中の従業員は税引前給与の75%(手取り給与の92%)の補償金を受給できる。一時帰休になるのは、主にアルジャントイユやビアリッツなどの生産ラインの従業員だ。昨年秋から部分的操業停止にともなう一時帰休を採用する企業が続出したのを受けて政府が介入し、一時帰休の補償金を税引前給与の50%から60%に引き上げることで労使代表が合意した。さらに4月には75%にまで引き上げられたため、一時帰休者の収入が激減することは避けられている。しかし、〈ファルコン〉などビジネスジェットが売上げの6割を占める同社では、世界的経済危機によって注文が激減し、今年後半の成り行きによっては解雇に踏み切る可能性もあるという。リストラによる解雇はここ1年間、全国で22 000人にも上る。従業員にとっては少なくとも今年いっぱいは不安な状況が続きそうだ。(し)