サン・フランソワ・グザヴィエ駅(13号線)周辺で知られた建物といえば、映画館〈ラ・パゴド〉。この神社仏閣風の建物は、1895年にボン・マルシェ百貨店取締役のモラン氏が愛妻へのプレゼントとして、建築家アレクサンドル・マルセルに建設を依頼し、マルセル氏は、日光東照宮にインスピレーションを得て設計したといわれている。映画館としては1931年に開業というから、その歴史も長い。近年はさすがに老朽化が激しいらしく、長期にわたって修復作業が続けられているようだ。 映画館を横目にバビロン通りをぐんぐん進むと、レストランや惣菜店、パン屋などで賑やかな一角になる。昼前だったので、45番地の〈De l’Entrée… au dessert〉で 食料を調達。ランチ持参で出かけたいのは、29番地のカトリーヌ・ラブレ公園だ。高い塀に囲まれ、あまり知られていないが、じつは周辺住民のとっておきの憩いの場。敷地はそう広くないが、アンズやリンゴ、ナシやキウイ、カシスやフランボワーズ、スグリなど、たくさんの果樹が植えられている。子供たちが元気に遊ぶなか、リラの花の香りが漂い、なんとも幸せな風景を垣間見られる。公園で花や植物をめで、「自宅にも植物が欲しい」と思ったのでフローリスト〈Marianne Robic〉へ。さりげなくおしゃれに花を活けるヒントがあるし、ウインドーを眺めるだけでも目の保養になる。 午後は先述の〈ラ・パゴド〉へ。上映されている2作品で迷ったら、salle 1で上映されている映画を選ぶといい。建設された当時をほうふつとさせる東洋趣味の内装が美しい映写室で鑑賞する映画は格別。(里) |
Paroisse Saint-François Xavier La Pagode
|
{BREAK}
v’はvélibのステーション |
|
cinéma et jardin ●Cinéma La Pagode 1 通常は8.5€ の入場料が、月水なら誰もが7€と良心的。映画鑑賞の前後は、竹や紅葉が風に揺れる庭園でひとときを。 57 rue de Babylone 08.9268.9325 ●Les Jardins de Catherine Laboué 2 果樹が多く、菜園もあってほっとする公園。ボン・マルシェ百貨店での買いもの帰りに寄ってもいいかも。8h-20h30。 29 rue de Babylone
boutique
●Marianne Robic 4 ●Les Vins du terroir 5 |
traiteur/boulangerie ●De l’Entrée … au dessert 6 ランチには、クネルやトマトファルシなど本日の惣菜と飲み物、デザートのセット8.5€か、キッシュのセット5.5€。 45 rue de Babylone 01.4705.8500 ●Jocteur le boulanger des Invalides 7
|