パリに西アフリカ料理の店はたくさんあるが、毎晩生バンドの演奏で踊れるのは、11区のAu Petit Tam Tamしかないだろう。カーブにある約40席は、10時ごろにはいっぱいになる。 オーナーのペラ氏は若い時に、リンガラ音楽の本場、コンゴ (以前はザイール) のキンシャサで自分のグループを結成し、ファンも多かった。パリの大学でコミュニケーション学の修士号を取ったが、学生時代からアルバイトとしてやっていた歌手としての道を選ぶ。10年近く、シャトレのピアノバーやヨーロッパ中のクラブでの音楽活動を続ける。3年前に、「アフリカのミュージシャンが演奏できる場 を作りたくて」現在のお店をオープン。 太鼓、ギター、サックスなどのレギュラーのメンバーに、飛び入りのミュージシャンが加わる。タムタムのリズムに合わせて踊ったり、グリオのボーカルに静かに聞き入ったり、ベースギターのメローな音色でスローダンスも楽しめる。 料理の種類は少ないが、トリのローストのトマトソース添え、ヤッサ、マフェなど、本場の味をセネガル人女性が作ってくれる。9時半ごろからゆっくり食事をし、11時ごろから始まる演奏でひと踊りし、最終電車に飛び乗ることもできるし、あるいは朝7時まで営業しているので、真夜中過ぎに夜食を食べ始め、朝まで踊りあかし、始発で帰るのもいい。(尚) *Au Petit Tam Tam 137 rue Amelot 11e 01 48 06 11 55 料理は 70F~80F、飲み物は 25F~40F。くし焼き+飲み物 (深夜から) 75F~100F。音楽チャージなし。零時過ぎに行く時は、入口のインターフォンを押すと開けてくれる。 |