パリの魚屋でも年中よく見かけるlieuはタラ科の魚で、lieu jauneとlieu noir がある。どちらも80センチくらいになる。魚屋では丸ごと、あるいは筒切り、あるいはおろし身として売られている。lieu jauneの方が味が繊細ということになっていて、キロ18€前後するが、lieu noirは3割安。丸ごとだったら、そのままクール・ブイヨンで煮てからマヨネーズで食べたり、オリーブ油やらハーブを振りかけてからローストがいい。筒切りはトマト煮がいいだろう。おろし身は、塩、コショウしてからさっとポワレしたい。小麦粉をはたいてムニエルも悪くない。lieu noir は、身がくずれやすいので、火を通す時間を短くしたい。
ブルターニュ地方にあるウエサン島の、漁師直営の小さな魚屋にも、背がやや緑がかって、腹が銀色に輝くlieu jauneが並ぶ。その活きのよさ! おろし身にしてからそぎ切りにし、エシャロット、塩の華、タバスコを振りかけたら大好評だった。(真)