リーズナブルにぜいたくを楽しむ。

Crème de cèpes et œuf parfait
Crème de cèpes et œuf parfait
 休暇を地方で過ごしたりすると、パリとの物価の差に驚くことが多い。評判のいいビストロでの15€以下のランチをパリで味わうのは難しいけれど、あることはある。例えばこのTemperoがそれ。
 高架線のメトロ6番線、Nationale駅を降りてすぐ目の前に店があるので、待ち合わせにも便利。前菜+メイン、またはメイン+デザートが15€で、3品だと20€。興味深いのは、ブラジル、ヴェトナム、イタリア料理からのいいトコどりで、季節の素材を使い、彩りも鮮やかな、小気味のいい料理が楽しめること。
 じわっと汗がにじむ日だったので、鯛のセビーチェを前菜に。コリアンダーの香りとすっきりとした酸味が心地いい。友人が選んだ、季節を先取りするかのようなセップ茸のクリームは、半熟の卵をくずして食べると至福の幸せ。サービス係の若い男性が慌ててやってきて「スミマセン、ブーダンが固まらなかったようで少々お時間頂きます」とのこと。自家製だから起こりうるアクシデントだし、急いでないのでノープロブレム。10分後に現れたブーダンは、香ばしく焼かれ、濃厚な味わいが舌にとろけて美味! 待った甲斐はあると納得できる味に大満足。ジャガイモのピュレやビーツとの相性もいいけれど、添えられたトウモロコシ味のチュールの食感も面白い。友人のとった鶏のシュプレームは、こんがりキツネ色の胸肉のローストにレモンの爽やかさが加わったニンジンのピュレ、マッシュルームやソラマメが添えられバランスがいい。デザートのクルミ入りのブラウニーは、添えられたローズマリーとバニラのアイスが気に入った。マロンクリームで上下を挟んだチーズケーキも、これまた微妙な酸味と甘みのバランスに拍手を送る。
 前菜とメインの量が少なめな割にデザートはしっかりボリュームあり。夜の営業は、木金のみでアラカルトとなる。予約を取らないので、早めの来店がおすすめだが、予約したければ、近くの同名店(5 rue Clisson 09.5417.4888)へ行く手もあり。(里)


Le Comptoir Tempero

Adresse : 124 bd Vincent Auriol, 75013 paris
TEL : 01.4584.1535
月〜金12h-14h30、木金 19h30-22h30 土日休。