〈仕事ぶり拝見〉第11弾は、ブルターニュ南部に位置するペネルフに養殖場をもつ、カキ養殖業者ジョエルさん。
一番多く出回っているhuître creuse と呼ばれるカキ、それにフランス特産の平たいブロンbelonというカキを養殖する彼は、今年定年を迎える。
一人の養殖業者として、海洋汚染、また近郊にせまる原子力発電所の存在を気にしないではいられないと言う。これから自然の恵みとどう共生するのか、と戸惑いながらも、跡を継ぐ者へ自分の知っている限りの養殖技術を伝授していきたい、と意気込む彼と、目下シーズン真っ盛りのカキの養殖場の一日を追ってみた。(麻)
構成・文・写真:仲野麻紀