ルノーグループは4月23日、北京国際自動車ショーで、中国の東風汽車と合弁事業の枠組み合意に調印したと発表した。東風汽車はすでにPSAプジョー・シトロエンや日産と提携している中国第2の国有自動車メーカー。今年中に最終合意を交わし、中国当局の許可を申請するため、操業開始は2014〜16年になる見込みだ。小型セダン、アッパーミディアム、スポーツ用多目的車(SUV)、電気自動車を年間20万〜30万台生産する見通しで、生産拠点としては中部の武漢市が有力視されている。ルノーは欧米主要メーカーのなかで中国に生産拠点を持っていない数少ないメーカーだ。韓国・釜山などで生産した車を中国で販売しており、販売台数は2011年でわずか2万4725台。PSAはすでに80年代に広州市に工場を持ち、2011年に40万台を販売し、3.3%のシェアを持っている。中国の自動車市場は過去10年間に大躍進を遂げたが、販売台数の増加は減速しており、2011年でわずか2.5%増、2012年の第1四半期は3.4%減と減少に転じている。ルノーの中国進出は遅すぎた感があるが…。(し)