数々の伝説に彩られたフランス外人部隊。現在の総勢は7700人、世界130カ国から集まる兵士たちの中に35人の日本人がいる。なかなか知ることの難しい外人部隊に、フランス各地の駐屯地から、南米ギアナのジャングルまで、4カ月もの間張り付いたのは、ウエストヴァージニア大学、バルセロナ大学大学院で学び、スペインの新聞社勤務後、フリーのジャーナリストとなった宮下洋一氏と、紛争地の取材を重ねてきた横田徹カメラマン。
日本人兵士たちの志願した理由、実際の生活の様子に始まり、新兵の訓練、海外への派遣、ジャングルでの訓練などが、ドラマチックでもなく、悲劇的でもなく、淡々と描かれていくのが好ましい。身一つで志願し、厳しい訓練や紛争地での挑戦の姿は、軍事アレルギーの人にも、何かしら訴えるものがあるはずだ。
並木書房・刊 本体1500円+税