南仏の太陽の下で生まれたフランス語の先生。

モンペリエに着いて数日目に撮った写真。今でも、この写真を見ると、このときの空の青さと照りつける太陽に感動していたのをはっきり思い出す。
モンペリエに着いて数日目に撮った写真。今でも、この写真を見ると、このときの空の青さと照りつける太陽に感動していたのをはっきり思い出す。

◎長塚ちひろ(モンペリエ4年+トゥールーズ1年)

 会社でOLとして働いていたちひろさんは、大学ではフランス文学を学び、夏休みにフランス留学をしたこともあったし、旅行でも何度もフランスに行っていた。それでも、いつか長期でフランスに行きたいと思っていた。
 会社に勤めて数年、フランスで1年以上暮らせるほどのお金が貯まった時点で、フランスに行こうと決めた。長くなる留学生活では天候が悪いところでは気分が沈んでしまうだろうと考え、市内から30分で海に行けるモンペリエを選んだ。
 最初の1年は語学学校に通ったが、「1年でも長くいたい」気持ちは変わらず、大学に登録することにした。学部に入るにはDALFのC1が条件だった。フランスに来た当時はやっとDELFのB2に足がかかった程度だったが、なんとかDALFのC1を取って、2006年モンペリエ大学言語学部のL2*に編入した。
 言語学に特に興味があったわけではないが、滞在を更新するためには、単位を取らないといけない。ただ「フランスにいたいというモチベーション」だけがあった。ところが、L3が始まり、その次を考えたときに、変化が訪れる。
 それまではまったく考えていなかったが、同じ学部で学ぶ外国人もフランス人もフランス語教師を目指す人が多く、友人からの助言もあり、フランス語教師の道もありかと思い、FLE**のマスターに進むことにした。この時点では日本に戻ることも、フランス語の教師になることもあまり考えていなかった。
 すべてが現実味を帯びてきたのが、友人の結婚式のために日本に帰る予定だった2009年の夏。その直前、たまたま日仏学院(現アンスティチュ・フランセ)のウェブサイトで事務の求人を見つけた。フランスに居続けたい気持ちはあったが、フランスと関われる場所での仕事だったらやりたいと思った。ちょうど面接も日本に帰っているタイミングで受けられそうだったので、応募したところ、「あなたのプロフィールだと、フランス語講師に興味があれば話がしたい」という返事がきた。チャンスだと思い、帰国の際に日仏学院に行った。
 当時は、マスターの1年目が終わったところで、マスターの2年目、最終学年では、フランス語学校での研修が課せられる。それで、面接では、とりあえず、日仏学院で研修をお願いしたいと言い、検討してもらえることになった。
 フランスに戻ってM2が始まり、改めて研修の受け入れをお願いすると、了承してもらえた。そしてこの頃から、「M2が終われば日本に帰るんだな、という気持ちになりました」。そして、いくつかの偶然とチャンスにも恵まれ、いつの間にか日本へ戻る道とフランス語教師の道ができていた。
 日本に戻ってフランス語教師として5年目を迎えるちひろさん、最近は日本語教師の資格もとり、別の形でフランスと関われる仕事の幅を広げている。(樫)
*現在のフランスの高等教育はLMDと呼ばれる制度を取っている。Licence(学士:大学での最初の3年)、Master(修士:Licenceの後の2年)、Doctorat(博士:Masterの後の3年)からなる。それぞれの学年は略してL2(Licence 2年目)のように表記する。
**FLE:Français Langue Etrangère(外国語としてのフランス語教育)

Une enseignante de français épanouie sous le soleil du Midi
NAGATSUKA Chihiro (4 ans à Montpellier et 1 an à Toulouse)

Commençant à s’initier au français dès le lycée puis l’étudiant à l’université, Chihiro avait effectué plusieurs courts voyages en France tout en rêvant d’y séjourner plus longuement.
Au bout de quelques années de travail dans une entreprise, elle dispose d’économies conséquentes pour réaliser son rêve de France. 
Pour apprécier au mieux la «vie française», c’est Montpellier qu’elle choisit en raison de la proximité de la mer…  Une façon de ne pas tomber en dépression au cours de son séjour qu’elle espère le plus long que possible.
Elle s’inscrit à la faculté de langues à l’Université de Montpellier où il est plus aisé de renouveler son titre de séjour. Lorsqu’elle entame sa troisième et dernière année de licence, elle commence à réfléchir à ses projets d’avenir.
Quelque peu influencée par ses camarades de fac qui souhaitaient devenir enseignants de français, Chihiro décide alors de poursuivre ses études pour obtenir finalement un master de FLE au bout de deux ans.
Depuis, la chance lui a souri : la voilà enseignante de français au Japon après un séjour très enrichissant de cinq années sous le soleil du Midi.

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