3年前にレバノン内戦の記憶をたどるアリ・フォルマン監督の映画『戦場でワルツを』が話題となったが、本作も同様に「ドキュメンタリーアニメ」の系譜に連なる。8歳から13歳のコロンビア人の子供にインタビューをして物語を構成。作品中に現れるイラストも彼らの手によるものだ。
長引く内戦で国は荒れモラルは堕落。語り手の子供たちは、貧困から左翼ゲリラの革命軍に少年兵として入隊したり、突然爆弾で手足を失ったり。浮かび上がるのは彼らがサバイブする世界の過酷さと不条理さ。すでに40以上の映画祭で上映。アニメ『火垂るの墓』が問題なく見られる子にはぜひ。監督はジャイロ・カリロとオスカー・アンドラーデ。(瑞)