映画とポスターは切っても切り離せない関係。そして映画の町カンヌにも、やはりポスターのお店がありました!大型スーパーマーケット・カルフールの入口付近で期間限定の店を開くのはポールさん。
ただし、カンヌでの出店は映画祭期間中のみ。他の時期はドーヴィル映画祭など、他の映画祭の会場近くに出店するという移動式のお店です。ポールさんにお話を聞きました。
「カンヌで最初に出店したのは1982年のこと。ちょうど40年前ですね。最初の年は旅客桟橋に出店しました。時代ごとに町のなかで場所を変え営業を続けています。カンヌ映画祭は1983年にメイン会場となるパレ・デ・フェスティヴァルが完成。その年を境にテレビの報道も増え、一気にビジネス色の強い映画祭となりました。
お宝のポスターですか? 例えば、このミケランジェロ・アントニオーニ監督の『BLOW UP 欲望』は素晴らしいでしょう。これは当時のオリジナル。現在のデジタルでぱっぱとデザインされたポスターとは違って芸術品と言って良いものです。貴重なものなので値段は1000€以上はしますよ。でもここで売ってるポスターの値段は様々なので、ぜひ見に来てくださいね。5€のスチール写真も人気です。
映画祭期間中にはお忍びで映画監督もやってきます。タランティーノやスパイク・リーも私のお店でポスターを見るのが大好き。スパイク・リー監督は10年来の友人ですが、2年前に審査員長でカンヌに来た時も、忙しい中、朝8時に見に来てくれました。一緒に撮った写真があるので見てください。実はアメリカには特大サイズの映画ポスターが存在しないので、特に喜んでもらえます。
最近はフランスでも映画のポスターはデジタル化していますね。もしかしたら10年後は紙のポスターはなくなってしまうかも。好きなポスターは大事にとっておくのをお勧めします」。
もっとお話を聞きたかったのですが、お客さんの邪魔になるので本日はこの辺で。どこかの映画祭でポールさんのお店を見つけてみてくださいね。(瑞)
Boutique Cinéma (Carrefour内)
Adresse : Rue Meynadier , Cannes , France8h-20h30(カンヌ映画祭期間中のみ)