3月26日国務院は声明を出し、パリ空港(ADP)の民営化に関する国民投票実施の署名が、必要な数に達しなかったと正式に発表した。国民投票を実施するには有権者の1割に当たる約472万人の署名を必要とするが、署名は約109万に止まった。
2019年春の企業変革振興法(パクト法)成立によりADPの民営化が可能になったが、それに対する反対は強く、右派左派問わずに国会議員らが共同発議国民投票RIP(Référendum d’initiative partagée)を要求、2019年6月13日から9カ月間(2020年3月12日を期限)国民投票を求める署名が行われていた。民営化の手続きなどはその間、延期されていた。
しかし、ルメール経済相は署名の結果を待たず11日、ADP民営化手続き開始の延期を発表していた。コロナウイルス危機により、証券市場の状態が悪化したためとした。