パリ第3大学勤務:司書・フィルム管理者・大学シネマテック代表:ロールさん
オリヴィエさんの同僚ロールさんは、パリ第3大学映画・映像養成研究学科に所属。上映会のプログラム、映画保存管理をしている。
「大学シネマテックでは、他国の大学や日本からの学生の受け入れ、そして映画・映像保存に関する情報交換、技術提携を行なっています」。国際フィルム・アーカイブ連盟フランス代表として会合に出席し、保存に関する意見交換も行なっている。「このシネマテックをテーマにしたドキュメンタリー映画や論文、書物などがあり、40年以上この場所が映画関係者にとって重要な位置を占めているかがうかがえます」
大学シネマテックボランティア:サラさん
大学シネマテックの運営にボランティアとして参加するサラさんは、17歳までモロッコで育った。カサブランカでは週に1、2度街で映画上映がされていた。「ほとんどはアメリカものでフランス語の吹き替え。古い映画はまず観る機会がありませんでした」
パリ第3大学で映画史を学び、シネマテックには週に5回通っていたという。「通い始めた最初の年にオリヴィエやロールに声をかけてもらい、ボランティアをはじめました。プログラムの貼り出し、映画の解説などを手伝っています」。シネマテックに来たロシアの映画監督 アレクサンドル・ソクーロフの作品がお気に入り。現在は第7大学で学部での講師をしながら映画芸術論博士論文執筆中。