競争当局は10月21日、高級品LVMHグループによる日刊紙「ル・パリジャン」とその地方版 「オジュルドウィ・アン・フランス」の買収を許可した。LVMHはすでに経済紙「レゼコー」の所有者だが、ル・パリジャン、レゼコー両紙を傘下に置くことは新聞市場の独占には当たらないというのが理由だ。この許可でLVMHによるル・パリジャン買収は最終段階を迎えるが、同買収はフランスの紙メディアの大企業傘下への集中をますます顕著にした。フィガロ紙はダッソーグループ、リベラシオン紙とレクスプレス誌はアルティスグループ、ル・ポワン誌はピノー氏のアルテミスの傘下に入っている。ルモンド紙だけはテレラマ、L’OBSなど十数誌・紙を有するグループ・ルモンドに属しているが、多くのメディアが大企業傘下に入るのはメディアの独立性の点から懸念すべきことだ。(し)