文化ヒカク:日仏スポクラ事情 4月15日号

我欲す故に我が場所あり?
 限られた国土で生活を営む上で必要なものは、協調性=和。そして、これに反すれば村八分となるのが昔からの日本社会。
 一方、広大な大地に、多民族や多宗教が混在し、各々の軋轢(あつれき) の上で互いのやり方を認め合い、生活を営むしかないのがヨーロッパ大陸の中にあるフランス。
 《ここからここまでが自分の国♪》と、気分よく線を引いたところで、隣人がその概念を同じように解釈しなければ、それでアウト、つまりは戦争になる。そんなことをもう何世紀にも渡って繰り返し、心身ともにバッキバキに鍛え上げられちゃっているのがフランス人。
 そんなフランス人を相手に、スポクラのスタジオレッスンで場所とりをするのは、なかなかのモノ。
 一番に並んでいた人が良い場所を取れるとも限らず、最後の最後に駆け込んで来た人が、最前列に陣取ることもあり。
 そこに人がいようと、自分が好きな場所に陣取り動き出す。狭かろうが何だろうが動きたいように動き、隣人にぶつかりまくった挙句、気がつけばその人のスペースが十分確保されているという、イリュージョン!
 あれっ、これどっかで見覚えが?と思えば、パリなどの街でお馴染みの縦列駐車の光景。狭い場所に無理やり入り混み、前後の車にぶつけながら駐車する、あの作業だ …。
(つづく)

文・もたい ようこ