乾燥豆に季節はないけれど、ゆっくり子羊肉などと煮込んだ豆料理は、冬らしい。以前は産地や大きさがまちまちだったり、古い豆が多かったり、石が混じっていたりと、調理が面倒だった。ところが、最近は品質管理がきびしくなり、水に浸す時間も短くなったし(ヒヨコ豆は相変わらず12時間だけれど)、悪い豆や石を取り除かなくてもよくなった。
というわけで、安くて、タンパク質や繊維、ビタミンが豊富な乾燥豆は、庶民の味方です。「豆料理か」などと敬遠せずに、いろいろな豆料理に挑戦してみよう。例えば、豆料理の横綱ともいうべき、カスレcassouletだけれど、やはり本格的なものは一日がかり。そこでボクらは、白インゲンをたっぷりの水に2時間くらい浸してから、子羊肉などと一緒に煮込んでいって、さらにソーセージやカモの脂漬けconfit de canardを加えたりすることにしよう。これだけで大拍手をもらえるおいしさだ。(真)