●carotte nouvelle
束ねられた葉付きの新ニンジンが八百屋の店先に並んでいる。普通のニンジンより少々高いけれど、その柔らかな風味は捨てがたい。ヨーグルトベースのソースなどにディップしてかじるとうまい! 細く切ったりおろしたりしてビネグレットソースで和えれば、おなじみのcarottes râpées。皮をむいてから、葉を少し残して大きいものは二つに切り分け、小さいものはそのまま、まずバターで炒め、砂糖も少々加えてツヤがでてきたら、ひたひたにトリガラのブイヨンを注ぐ。塩、コショウで味を調え、ふたをして柔らかくなるまで蒸し煮するのもおすすめ。
●fraise
春先はびっくりするほど大きなスペイン産のイチゴが出回るが、大味であまりうまくない。5月に入ると小さめで、やや細身のフランス産が出はじめる。その代表選手はガリゲット。これぞイチゴの味。適度の酸味があって、食べ始めたら止まらない。こんなイチゴは、レストランでも手をかけず、砂糖だけを添えて出される。