ベッソン産業相は4月6日、ノルマンディーとブルターニュ沖の風力発電所設置の入札でフランス電力公社(EDF)に3カ所を割り当てたと明らかにした。これは、洋上5カ所に出力3000メガワットの風力発電機を500〜600基建設する計画だ(100億ユーロ)。5カ所のうち3カ所がアルストムと提携したEDFに、1カ所がアレヴァと提携したスペインの電力会社イベルドローラに決まり、建設ヴァンシやアレヴァと組んだGDFスエズは落札できなかった。残りの1カ所は見送られ、今年後半に新たな入札がある予定だ。
結果的には4カ所で出力2000メガワット、投資額70億ユーロ、1万人の雇用創出が見込まれている。欧州では風力タービンの主なシェアを占めているのは独シーメンスとデンマークのベスタス社だが、フランスではアルストムとアレヴァがしのぎを削っている。環境グルネル会議の目標達成はもちろんのこと、英国とデンマークに遅れをとっているフランスの洋上風力発電産業の振興と雇用創出に大きな期待がかかっている。(し)