食いしん坊はユゴー広場を目指す。
おすすめは地元の人に聞くのが一番と、トゥールーズ在住の友人カリーヌとイヴァンに聞いたら「ヴィクトル・ユゴー広場は、常設市場を囲んで人気レストランや食品店が並んでて面白いよ」。市場には南西地方ならではの食品たちがわんさか。本場トゥールーズソーセージや格安イベリコハムの〈Maison Garcia〉、ビゴール黒豚の専門店〈L’Arbre Aux Délices〉、チーズ店〈Betty〉など、興味をそそる店ばかり。
お腹がすいたら市場に面した〈J’Go〉へ。路上テラスには目もくれず2階席へ直行しよう。レンガ色の建物に囲まれたテラスが気持ちいい。13€の昼コースを取り、地元の赤ワインとともにパテや地鶏など郷土色たっぷりな料理を堪能した。
午後はガロンヌ川と運河をゆくクルージング。訪れたかった世界遺産であるミディ運河はちら見だけだったが、それに連なるブリエンヌ運河を往復し、ゆったりとした時間を過ごす。
夕暮れが近づいてきたら、くり出したいのは断然タパスバー。スペインとの国境が近いせいか、ここではタパスを楽しむのも日常的。カリーヌひいきの〈El abanico〉へ向かう。極上イベリコ生ハム〈パタネグラ〉、スペインオムレツ〈トルティージャ〉、羊乳チーズ〈マンチェゴ〉を注文。ワインはスペインものばかりで迷ったが、今夜の主役パタネグラと同名ワインを選んだら大当たり! 深いコクと香りに魅せられた。
翌日は、と殺場の跡地に造られたコンテンポラリーアートの美術館「レザバトワール」へ。市街地から離れた対岸にあるので、トゥールーズ版のVélib’、Vélôに挑戦! 1日券の使い方など、ヴェリブと同じなので、一方通行にさえ注意すれば後はラクラク。美術館は、残念ながら会期の合間で、1階の見学はできなかったが、広い空間を生かした展示にいやされた。
締めくくりは、キャピトル広場の〈Octave〉。フロマージュ・ブラン味と、ピーカンナッツ入りバニラのダブル(4.6€)など、評判のアイスクリームを手にしたら、「もう帰りたくな?い!」(里)