シックで閑静なサン・ポール、あこがれの カルチエ在住アーチスト。

Saint Paul界隈(4区) 

 アーティストのミシェル・ディアモンさんが住んでいるのはマレ地区のサン・ポール。リヴォリ通りとセーヌ川の間、14世紀以降から、オスマン建築以前の古く小洒落た建物が並ぶ。静かで風情のある、パリで住んでみたいあこがれの地域のひとつだ。 
 バゲットを買いに近所のパン屋に出向くディアモン氏は一見ごく普通な40代のムッシューのようだが、ひとたびアーティストの顔をみせると、驚がく的なエネルギーを拡散する別人となる。ダンサーやミュージシャンの舞台でインスピレーションを受けながら、同時にパフォーマンス・ペインティング。両手に持った筆で同時に描いていったり、はたまた自ら作製した、各指に計10本の筆が備え付けられた「筆手袋」を悪魔のようにさばき、見る者の目が追いつかないほどの早い動きでシルエットを創りだす。氏いわく、利き手でない手で描かれる線には本能的な動きがあり、彼自身も驚くような強いものが生まれるそうだ。墨をつかって描かれていく絵では、すべてのプロセスが作品となっているのがよくわかる。いつか日本の鼓童と一緒に制作してみたいとのこと。実現したらとてつもないパワフルなものとなるだろう。
 これら彼の制作スタイルは偶然の出会いから生まれるのだそうだが、最近の衝撃的な出会いは3Dを取り入れたもの。『サインとシンボル』のテーマで描かれた絵は、3Dメガネを通してみると、新たな奥行きが更なるメッセージを発信する興味深いものだ。
 「リヴォリ通り反対のマレ地区にはブティックが氾濫していたけれど、ここ数年ギャラリーがぐんと増えた。ブラッと歩けば常に刺激になるものと出会えるよ」(久)
www.diament.canalblog.com

『サイン&シンボル』と名付けられたシリーズは氏が、すべての分野からコレクトした記号と
激しい色が重なり合う作品群。
立体メガネをかけると不思議な奥行きが出、観る人によって記号の
訴える意味合いが違ってくるのも
面白い結果だ。


コンサート、サーカス、ダンス、スペクタクル…。同じステージ上でディアモン氏が描く何枚かのドローイングは、スクリーンに同時に投影される。
観客はシンクロして生まれる作品をもう一つのパフォーマーと錯覚
する。そして鍛えられたディアモン氏の肉体もまた作品と一体化するのだ。

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●La Perla

 サン・ポール界隈ではよく知られた老舗バーだが、やはり居心地よい。ラテンアメリカがベースになっている。夕暮れから宵にかけてのテラスがベストです。Tex Mex をつまみながら モヒート、マルガリータ、テキーラ!
12h00~02h30 。無休。
26 rue François Miron 4e  01.4277.5940

●Mona Lisait

 パリ市内に8店舗あるセカンド&ディスカウントの本屋。ディアモン氏のお気に入りは2階にある「いかれた奴ら」と彼が呼ぶコーナー。目的不明の珍書が彼を「いかれ」させてくれるのだそう。
10h-20h。 無休。
17bis rue Pavée  4e  01.4887.7817

●Maison Bertillon

 サン・ルイ島はベルティヨンのアイス&シャーベット屋で溢れているが、ディアモン氏は、お気に入り本店に行って持ち帰り用大パックを買い、セーヌ川沿いで存分食べること。かえって安上がりだそうだ。10h-20h。無休。
31 rue Saint Louis en l’Ile 4e
01.4354.3161