ラ・トゥール・モブール駅(8号線)下車で訪れる歴史的建造物といえば、アンヴァリッド(国立廃兵院)。その象徴となっている金ピカのドームにはナポレオン1世が眠っている。多くの観光客と一緒に、この立派な地下墓所を見学するのもいいが、同じ敷地内にある、軍事博物館や立体地図博物館、シャルル・ドゴール史料館を訪れよう。それぞれ豊富な展示物や資料があり、じっくり見学すると、まるまる1日あっても足りないくらいだ。 軍事博物館の中世部門では、コレクションの豊富さでは世界で3番目という武器や甲冑(かっちゅう)を見学。ヨーロッパのみならず、中近東やアジアまで包括した武器や鎧(よろい)の展示は圧巻だ。今年5月に開館した近代部門では、ルイ14世からナポレオン1世までの時代を扱う。刀剣や衣裳にちりばめられた豪華な細工には思わず見とれてしまう。1871年から1945年の二度にわたる世界大戦部門では、年をさかのぼるように年度別に展示を見ていく。今まで歴史上の事柄としか認識していなかったことが、確かに現実にあったこととして力強くよみがえってくる。昨年オープンしたばかりのシャルル・ドゴール館は、がらっと様相を変えてマルチメディアを駆使した史料館。赤外線内臓のオーディオガイドで自分のペースで、自由に視聴覚資料を見ていける。マルチスクリーンで25分ほどにまとめられた伝記映像でドゴールの人生をふりかえるもよし。 アンヴァリッド見学の後は、サン・ドミニク通りへ足をのばしたい。ここには、評判のパン屋、菓子店、食品店、レストランとおいしいお店が並んでいるからだ。(里)
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Hôtel national des Invalides
パンの配給チケット。
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