フランス人の半分が今夏のバカンスに出かけないという世論調査が報道されたのはまだ記憶に新しい。例年でも経済的理由や仕事のためにバカンスに出かけない人が4割程度いるのが、今年はその割合が51%にも上る。バカンスシーズンたけなわの今、確かにバカンス客の財布のひもは堅くなっているようだ。たとえバカンスに出かけても、飲食費・娯楽費を節約する(34%)、宿泊費を抑える(31%)、期間を短くする(21%)と、昨年よりも出費を抑えようと考えている人は77%。宿泊費の不要な家族・友人宅に行く人は38%で、昨年の28%より大きく上昇。バカンスに充てることのできる費用を見極めるために予約は遅くなっており、インターネットを利用して(75%)、ギリギリまで待ってプロモーションなどでより安く予約するという人が16%、例年より遅く予約する人が15%。バカンス費用が一人当たり250ユーロ未満の人は25%。「近く、短く、安く」というのが今年のバカンスの特徴だろうか。観光産業への影響の度合いをうんぬんするのは時期尚早だろうが、厳しい夏になることは間違いないだろう。(し)