地下鉄の出口などにあるドアを、次に通る人のために押さえて待っててあげる。パリでよく見かける風景だ。日本にはない、美しいフランスの習慣だと思う。ただし、自分がその当事者となると問題は別。7mくらい先にいる人に自分がドアを押さえて待っててあげることで急がせてしまうのも申し訳ないし、反対にちんたら歩いてくる人のために重いドアを押さえているのもなんだかマヌケ。皆さんはどうしているのか、「地下鉄の出口などで、後ろに人がいる時は、必ずドアを押さえて待っててあげる」かどうかを、アンケート*してみた。予想通り多くの人が「Yes」と答え、なんと98%。「No」と答えたのはたったの2%だ。
Yesと答えた人でも、状況や感想はさまざま。「結構みんなしてますよね」「心に余裕がある時は」「時間がある時のみ」「常識だし、そうしてもらうと自分もうれしいから」「急いでいない時には心がけている」「ロンドンにいたときに覚えた。初めてしてもらった時えらく感動した。ロンドンの人のほうが長く待っててくれる気がする」「高齢者人などには必ず」「この習慣が素敵だなあとパリに最初に来た時から思っている」「いいマナーだと思う」「後ろの人が10m以上離れていたらしない」「常識!」「当たり前のこと。後ろの人を待つくらいの余裕は持ちたいもの」「当然のマナー」「メルシーと言われないとカチンとくるんですけど」「前の人も押さえてくれているので」「なんとなくルールな気がするので」「急いでいる時はなにもしない」「たまに日本に行くと前の人が鼻先でドアを閉めたりするのでムカツキます」「後ろの人が2~3m以内の時」「帰国した時もしている」「自分もされるので自然な動作になっている」「しかし押さえて待っててもらうのは何だか申し訳ない」
唯一、Noと答えた人は、「以前はしたが、最近はあまりしない。他の人もしなくなったし、メルシーも言わないし…」とのご回答。(里)
*2008年4月 OVNI 編集部調べ