託児所の弊害?

 毎朝、託児所で娘が泣いてしまうという話を先輩ママに話す。すると、「そのうち向こうからバイバイするようになる。その態度を見て、逆に薄情だと思う」とのことだった。最初は半信半疑だったが、託児所に預けて3カ月目には本当に泣くことが減り、向こうから手を振るようになる。半年目には、託児所についた途端、私の腕をすり抜け、玩具をめがけ一目散に走り出すように。こうなると思わず、「薄情な奴め」と心の中で呟かずにはいられない。しかし、あんなに甘えん坊だったミラが、回りから刺激を受け、成長していく姿を見るのは嬉しい。一人遊びに集中したり、友だちと一緒に遊べるようになったのも、託児所のおかげだ。日本で根付く「三歳神話」(子供は三歳まで母親の手で育てないと、人格形成に悪影響を及ぼすとする説)をまったく心配しないといえば嘘になるが、今のところ弊害らしきものは見当たらない。
 だが、しいて不満をあげるなら、託児所で私は「ミラのママ」としか呼ばれないことか。たとえ子どもが主役の世界であっても、はじめから自分の本名が必要とされない世界の存在に、違和感を感じてしまったのだ。そのちょっと物寂しい思いをジルに告げると、「考え過ぎ」と一笑される。だが、ほどなく数人のママ友から、託児所で自分の名前を呼んでもらえるようになり、ようやく違和感は解消されたのだった。(瑞)

マジックに関する展示はむずかしいが、手品ショーがある。
●マジック博物館

 パリのマレ地区の真ん中に、マジック博物館が門戸を開いたのは今から14年前のこと。前を通るたびに気になってはいたのだけれど、閉まっていることが多く入ったことはなかった。それが、先のクリスマスで娘が「手品セット」をもらってから急性手品熱にかかり、「連れて行け」とせがまれる。だったら下見に、と出かけてみた。
 16世紀に建造された建物の地階に「魔術」に関する様々なオブジェが展示されている。自動人形の部屋、19世紀の手品道具のショーウィンドー、不思議な鏡の部屋、だまし絵など視覚に錯覚を起こさせる仕掛けの部屋…など、巡回しながら19世紀以降の歴史がわかるようになっている。そして近代マジックの改革者といわれるロベール・ウーダンの生誕200年を記念する特別展では、世界中に分散したウーダンの所持品を40年かけて収集した個人コレクターから借りた貴重なオブジェ、ポスター、資料などがところ狭しと展示されている。
 これらの展示は興味深いけれど、小さな子供には少しきつい。子供にとって魔術は「手品」に凝縮される。だから彼らが一番喜ぶのは、実際にスペクタクルの部屋で行われる約20分の手品ショーだろう。玉とコップを使って、大中小の紐を使って、やわらかいボール、そしてトランプを使って…と次々に出し物が披露され、入場者に参加させることで会場の雰囲気も大いに盛り上がる。マジックは視覚のトリックだよね? ただタネを明かされれば「なーんだ!」と思う手品でさえ、その場でトリックを見破るのが何と難しいことか!
 「どうだった?」と帰宅した私にまとわりついてきた娘に「そうね、6歳の誕生日を迎えてからだな」と返事をする。それまではサンタさんにもらった手品セットで我慢してもらわなくちゃ。(海)

Musee de la magie : 11 rue St-Paul 4e
01.4272.1326 www.museedelamagie.com
水土日14-19h (バカンス中は毎日開館)。5e/7e。


 

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