“Le Monde” が変わってきている。

 1944年に創立された「ル・モンド」紙は、最も完全な情報を掲載するフランスの日刊紙として、政界やビジネス界で引用される権威ある新聞になりました。パリのエリートのための新聞と考えられてきましたから、「ル・モンド」の読者は多くありませんでした。
 1980年に、若者向けに新たな日刊紙「リベラシオン」が生まれました。この新聞は、ジャン=ポール・サルトルと五月革命世代によって創立され、「ル・モンド」にとって手強い競争相手になりました。若い読者は確かに「ル・モンド」の味気ないレイアウトや高度すぎる内容を買っていませんでした。
 そこで1995年からル・モンド紙は変わり始めました。まずレイアウトが変わりました。文字がキチッと詰まっていた紙面に白いスペースが現れ始めました。「ル・モンド」には無縁だった写真も登場してきました。この変化のおかげで「ル・モンド」は読者を失うという現象から抜け出ましたが、新たな読者を惹きつけることはできませんでした。そこで、1998年にはその内容も変化し、スポーツ、インターネット、メディアなどの欄が開発されました。読者はだんだんと増えてきましたが、ル・モンド紙の進化はここで止まりませんでした。
 昨年秋から記事のスタイルも変わりました。これは大きな問題だと思います。今年の1月の1面記事を見るとこの変化は明白です。挑戦的な口調、そしてあまり裏付けがとれていない記事がたくさんあります。新たな読者をかちとるために「ル・モンド」は魂を売ってるといえます。(クロード)