南仏セート、水辺の夏を探しに。〈その2-ヴァレリーとブラッサンス〉

 詩人のポール・ヴァレリー(1871-1945)と、彼の半世紀後に生まれた歌手のジョルジュ・ブラッサンス(1921-81)はセート生まれ。ともにパリで活躍したが、墓はセートにある。二人とも市内に自身の名を冠した美術館があるが、墓が美術館の至近距離にあり、墓参りも気軽にできる。

Paul Valéry

ヴァレリーを身近に感じられるミュゼ。
ヴァレリーを身近に感じられるミュゼ。

 ヴァレリーの名を冠した美術館と、彼が眠る「海辺の墓地」は昨年オヴニー(No881)で紹介したばかり。美術館は町にゆかりの絵画が鑑賞できるほか、ヴァレリーの直筆原稿や手紙、写真などを集めた専用展示室がある。美術館の向かいには彼が詠んだ「海辺の墓地」が広がる。ヴァレリーの上品な白い墓には詩の文句が刻まれている。

◎ Musée Paul Valéry ポール・ヴァレリー美術館
148 rue François Desnoyer 34200 Sète
企画展開催時の入館料9.90€/10-18歳・学生5.30€/10歳未満無料。企画展開催時期以外の入館料6.20€/10-18歳・学生3.70€/10歳未満無料。
4月~10月は毎日9h30-19h、 11月~3月は月曜除く10h-18h。
http://museepaulvalery-sete.fr

◎ Cimetière marin 海辺の墓地
40 Chemin du Cimetière Marin 34200 Sète
10月~6月は8h-18h、 7月~9月は8h-19h。

Georges Brassens

ブラッサンスファンの巡礼地©espace brassens

 庶民的なコルニッシュ地区にあるのがミュゼ「エスパス・ジョルジュ・ブラッサンス」。国民的歌手の生涯と作品を音と映像で立体的にたどる。愛用のギターや子供時代の写真など、貴重な展示品がいっぱいだ。ミュゼの向かいには彼が眠る「ル・ピィ墓地」がある。

 こうみるとふたりは共通点だらけ。だがその実、人間的にはむしろ対照的かもしれない。ヴァレリーはアカデミー・フランセーズ会員やコレージュ・ド・フランス教授となり、最後は国葬までされた。対するブラッサンスは反権力主義者のアナーキスト。心は常に庶民とともにあった。彼が眠るル・ピィ墓地は、別名「貧乏人墓地」。しかし「海辺の墓地」と同じくらい海に近い。ブラッサンスは代表作「セートの浜辺への埋葬祈願」の中で、「彼(ヴァレリー)の詩が私のものより価値があっても、私の墓地は彼のより海辺がよい」と歌っている。浜辺での埋葬こそ叶わなかったが、願いの半分くらいは叶ったのではないか。(瑞)

◎ Espace Georges Brassens エスパス・ジョルジュ・ブラッサンス
67 boulevard Camille Blanc 34200 Sète
5.90€/学生・10歳以上の子ども2.40€。 6月~9月は10h-18h、 10月~5月は
9h-12h/14h-18h(4、5、10月の週末は昼休憩なし)。月休。
www.espace-brassens.fr

◎ Cimetière Le Py ル・ピィ墓地
Boulevard Camille Blanc 34200 Sète
10月~6月は8h-18h、 7月~9月は8h-19h

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南仏セート、水辺の夏を探しに。
その1– セートの夏は「ジュット」!
その3 – 海の幸好きには、たまらない町。
その4 − 枯れた漁村の情緒 ラ・ポワント・クールト


 

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