今年のフランス、こんなことばが飛び交いました。
印象に残った11の言葉で、2022年をふり返ってみました。
« J’ai très envie de les emmerder »
コロナ陰性証明があれば「衛生パス」をもらえたのが、ワクチン証明の「ワクチンパス」に変わり、文化施設、飲食店、中長距離の公共交通の利用などに義務付けられた。その頃のマクロン大統領の1月4日の発言:「ワクチン未接種者をうんざりさせたい」。大統領らしからぬ「emmerder」という品性のない言葉に野党から一斉に非難が巻き起こった。
Nupes
大統領選挙では、2017年も今年も、左派諸党が共闘せず票が割れたが、6月の国民議会議員選挙では左派連合が成立。称して環境社会新民衆連合 Nouvelle Union Populaire Ecologique et Sociale。服従しないフランス党(LFI)、社会党、共産党、エコロジーEELVなどが共闘し、577議席中151議席を獲得。「ニュペス」「ニュップス」などと、読み方は定着せず。
macroner/ макронити
マクロン大統領はウクライナ戦争でウクライナを支援しつつもロシアと対話を続け、よき「仲介者」であろうと« Il ne faut pas humilier la Russie »(ロシアを侮辱してはいけない)。そのあいまいな態度はウクライナをはじめ東欧、米国などの批判を浴び、ウクライナ発の «macroner»(状況を憂いつつ何もしない)という新語で揶揄(やゆ)された。
☞以下もあわせてお読みください。
ことばでふりかえる2022年のフランス《2》
ことばでふりかえる2022年のフランス《3》