新印象派の技法は、静かな風景画のほうがはるかに成功している。 “Le Neo-impressionnisme de Seurat a Paul Klee” 2005-06-01 アート 0 オルセーで新印象派展が開かれている。 「新印象派」は、19世紀の光学色彩理論を絵画に適用し、混じりけのない色の点を並置することで、離れて見た時まとまった色の効果を出すことを目指した。スーラとシニャックが代表格だ。 スーラは31歳で夭折したが、若いシニャックが後を引き継ぎ、技 [...]
Le Petit decodeur 2005-05-15 本 0 税金の申告書、住居の賃貸契約、社会保障の手続き書類など、行政関係のさまざまな書類のむずかしさには、フランス人もお手上げ状態だ。政府は、一般の人にも分かるような用語に改めるように各省に指示しているが、一向に改善されない。そこで、こんな辞書が出版されることになる。3000語あまりの [...]
過剰な、あまりにも過剰な! “Dionysiac” 2005-05-01 アート 0 予算半減で(それだけではないだろうが)、ほとんど見るべき現代美術展がなかったポンピドゥー・センターで久しぶりに刺激的な展覧会を見た。多くの示唆を含んでいる展覧会として、残り日数わずかだがぜひおすすめしたい。 ここでいうディオニソスとは、むろんギリシャ神話に出てくるあの狂乱恍惚 [...]
★★★Vincent Delerm 2005-05-01 シャンソン 0 ボソボソした声で歌うピアノの弾き語り。ヌーヴェル・シャンソン・フランセーズの旗手、ヴァンサン・ドレルムのオランピア劇場公演に期待したい。昨年リリースした2枚目のアルバム「ケンジントン広場」は2年前の音楽大賞で新人アルバム賞を受賞した時の、あの映画のシーンを思わせる自叙伝的な初ア [...]
小説とは何か? 2005-05-01 本 0 ●Milan KUNDERA “Le Rideau” 全7章からなるクンデラのこのエッセー、深く広い考察がちりばめられている。学術用語や「おかたい」言葉、複雑で抽象的な文章を使わず、クンデラらしいきれのよい、というよりも、なめらか、穏やかな文体で小説の考 [...]
La France romane 2005-04-15 アート 0 ユーグ・カペーが即位してカロリング朝が終焉した987年から、ルイ7世とアリエノール・ダキテーヌが離婚した1152年まで、ロマネスク時代のフランス文化を見る。彫刻、宝飾品、写本など300点。6/6迄(火休)。 ルーブル美術館 [...]
死の匂いが濃厚だ。 Gustav Klimt : papiers erotiques 2005-04-01 アート 0 19世紀末から20世紀初頭にかけてウィーンで活躍したグスタフ・クリムト(1862-1918)の、エロチックな素描120点を見せる展覧会。 クリムトというと、金箔をちりばめた有名な『接吻』が思い出される。恍惚の表情で接吻する男女に豪華な装飾が加わった、優雅さに満ちた作品だ。油彩 [...]
2004年度 フランス出版業界経済白書 2005-04-01 本 0 毎年3月に行われる〈Salon du livre〉に合わせて、フランス出版業界の統計が発表されるが、今年もこの業界の好景気が確認された。 フランスで2004年の販売部数は4億5000万部、5万タイトル。販売金額にして25億ユーロ。これは前年比4%の上昇だ。絶対数だけをみると、 [...]
Comme le Reve le Dessin 2005-03-15 アート 0 デッサンを習作や準備段階としてではなく、イマジネーションが発芽する場としてとらえようという視点による、ルーヴル美術館とポンピドゥ・センター共催の展覧会。バルトロメオ、ズッカーロなど16、17世紀のイタリアの画家やボイス、リヒターなど現代アーティストの素描。5/16迄(火休)。 [...]
「れ・き・し」の中には「死」がある。 2005-03-15 本 0 ●Auschwitz, 60 ans apres アウシュビッツ。 21世紀まで生き残っている我々はこの言葉から何を思うのだろうか? あるいはShoahやholocauste、さらには反ユダヤ主義、人種差別という言葉がいかなる現実と関連づけられるのか? 我々各自が生活している [...]